祭りが終わってもざわつく心

企画の話が出たのは、まだ穂高はひんやりしていた4月後半。
オープンしてから4ヶ月、ずっと箱の内容を考えていた。”面白い”もの、”記憶に残る”体験とはどのようなものなのかと想像を膨らます日々が悶々と続いた。
穂高神社の入り口にお店で出しているケーキに使用している材料を仕入れている八百屋が存在するのだが、オーナーのお子さんは一人でsenesに来ては我々と様々な話をし、時にはお茶をし、時には一緒に犬の散歩まで行ってくれる。
お子さんを迎えに来たオーナーに
「食のイベントお願いできないですか?」
とジャブなしに本題に入ったところ、間髪入れずに
「やりましょう」

僕らは一瞬呆気に取られつつ、ただの食事会はやりたくないのでとてもファッションな事をやりましょう!と前のめりになり、オーナーの生歩子さんが帰った後無邪気に喜んだ事を今でも覚えています。
霧が晴れると言う例えがあるが、脳内の映像では雲海だった

まず、見るという体験をして欲しいとアートをしっかりした規模感で見せたいと思った。
今まで写真を見るのは好きで、絵を集中して見れないと言う癖があった。”力強い”とか”柔らかいタッチ”と言った抽象的なイメージで作品を見ることに疑問があったのだろう。初めて所有し、今回の企画で是非一緒に見て欲しかったsony suzuki氏の絵は「あぁ、これは私の絵だ」と思えた唯一のアーティスト。ギミックやコンセプトも分からないまま、これは自分の近くにいて欲しいと思った自分に驚いた。
このアーティストとの出会いは山梨県北杜市にあるGASBON METABORISMと言うギャラリー。今回senesでアート作品をお取り扱いするにあたりGASBON METABORISMに企画を持ち込んだ。
senesアートイベント GASBON into the senes
GASBONにて展示されている作品からsenesが依頼をし、アーティストの許可が出ればokayと言う流れ。
このイベント名は大好きな映画into the wildから付けました。

happiness only real when we sherd 
映画の最後に出てくる素敵な言葉

そして、企画名が決まった。
Art
Eat
Not Net.

これらのワードの共通点は字面が良い三文字、Tで韻を踏む。そして”心が踊る”

大規模なディスプレイ変更と、ディテールを詰める作業が始まり、オープン以前のDIY作業の洪水

デザインと、数値の戦い。それは右脳と左脳を共に動かして、さらに時間に追われると言う地獄。一つ一つクリアーしてはやりたいことが浮上し、また作業になると言う最強への道。

シェフを務めて頂く生歩子さんとは近所ということもあり、デザイン面を接客の視点から見ていただいたり、アート作品に対して食感や、コンセプトを確認し合いうまくリードしていただいた。

そんな文化祭的な日々が
こちら

アート作品の搬入はとても神経がすり減り、細かい作業の連続
作品を出来るだけ触らずに、しっかり固定し、しっかり外れるようにしなければいけないというわがままさ

メイン会場のエントランスは一つのテーブルで団欒ゾーンと

子供まったりゾーン
来るものは全て受け入れるスタイル

ジュエリーが各テーブルに設置されるというsenes以外では味わえないデザイン

ここへ皆様が入ると

正直11;30の開始から15;00まで感動する暇がないほどに、お皿を割らないように運ばなければ。。。という緊張が勝っておりましたので、ほとんど頭真っ白

徐々に実感と感動が湧き立っている今頃。

次回も面白い企画を仕掛けて行けたらと思います。

今回予約して頂いた方、ご興味を持って頂いた方。本当に有難うございました。
協力して頂いた一角代表;生歩子さん、GASBON METABRISM代表;西野さん、アーティストのsony suzuki氏へ最大の敬意と感謝の念を送ります。

有難うございます。

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